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( ドゥーエ・アコルデ 201)

目の病気について

ドライアイ

涙液の減少、もしくは涙液の質的な変化が原因で眼が乾き、そのことによって眼の表面に障害を生じる病気です。
眼の不快感や異物感や眼のかすみなどを伴うこともあります。

涙液の役割

涙液は油、水、ムチン(粘液)の三層からなっており、1、眼の乾燥防止、2、角膜への栄養、酸素の補給、3、眼の表面の埃やゴミの除去、といった役割を担っています。油、水、ムチンのどの要素が欠けても眼のうるおいに変化を生じると言われています。

ドライアイの症状

代表的なものとしては、眼の乾き、疲れ、重い感じ、ゴロゴロする、充血、風が当たるとしみる、といったものです。
重症の場合、光をまぶしく感じたり、眼のかすみ、頭痛、肩こりといった症状が出てくることもあります。また、乾いた角膜を潤わせようと流涙が増え、涙が出るのに眼が乾くといった矛盾した症状が引き起こされます。ドライアイの状態が長引くと黒目や白目の表面に細かい傷つき、眼が『肌あれ』のような状態(角・結膜上皮の障害)になります。特にコンタクトレンズを使用している眼では、傷から細菌が入りやすくなり、感染を起こしたり、大きなトラブルを引き起こしやすくなります。したがって、ドライアイの症状がある場合は早めの対応が大切です。

ドライアイの主な原因

□ 涙液の減少

涙に加えて唾液も減少してしまうシェーグレン症候群のような自己免疫疾患による場合もありますが、病的な要素がなくても涙液が減ってしまう場合があります。ストレス、生活習慣、加齢などが後者の原因と考えられています。

□ マイボーム腺の機能低下

マイボーム腺は涙液の成分の一つである油層を生成しています。マイボーム腺の機能低下(油の分泌がうまくいかない)で油層が減ると涙液が蒸発しやすくなります。

□ 結膜弛緩

眼球を動かすためにある白目のゆるみが増え、下まぶたに沿ってたるんでしまう状態です。涙は通常眼球と下まぶたの間に溜まるためそこにたるんだ結膜があると涙を保持することができず、あふれて出てしまい眼は乾燥した状態になります。加齢と共に起こりやすい状態です。

□ コンタクトレンズの使用

コンタクトレンズの種類にもよりますが、コンタクトレンズの長時間使用は角膜の乾燥を引き起こします。

□ コンピュータ、運転、眼を酷使する作業

集中して見ることでまばたきが減り眼が乾きやすくなります

□ エアコンの使用

エアコンは室内を乾燥させ、湿度をさげます。また特に車の運転中は顔に風があたりやすく、眼の乾燥を引き起こします。

ドライアイの治療

□ 点眼治療

少なくなった涙液を補充する目的で人口涙液やヒアルロン酸入りの目薬を使用します。目薬は乾きによる症状がある時だけ使用するのではなく、症状がない時でも定期的に使用して眼の表面のうるおいを常に維持することをお勧めします。手があかぎれになってからクリームを塗るよりも、水仕事の前に度々クリームを塗ってすべすべのお肌を保った方が気持ちが良いのと同じことです。 粘液(ムチン)や涙液の分泌を増やす目薬もあります。こちらは使い始めのころその薬の作用(特徴)からかえって涙っぽくなったり、目脂が出たりといった症状が出ることもありますが、使い続けることでそういった症状も気にならなくなります。ヒアルロン酸の目薬と併用して頂くとより効果的ですが、どちらか片方使いやすい方を使って頂いても構いません。 特にコンタクトレンズを使用されている方はレンズを付けている時でも上から目薬をさし、乾きを予防することで充血を防ぎ大きなトラブルを回避することができます。コンタクトレンズの上からさすことのできる点眼薬は担当医にご相談下さい。
*市販の目薬の中には充血を取るタイプのものがあります。これは、白目の血管を一時的に収縮させて充血を取るだけで根本的な治療ではなく、繰り返し使用することでかえって慢性的な充血を引き起すことがあるため注意が必要です。

□ 眼軟膏による治療

夜間眠っている間涙液は分泌されません。そのため眼は乾きやすくなっています。朝起きた時に乾燥による眼の不快感を予防するために、夜就寝前に眼の表面に眼軟膏を入れることも一つの方法です。

□ 日常生活における対策

  • ・室内の湿度を保ち、エアコンの風が直接目にあたらない様に注意しましょう。
  • ・コンピュータ作業では小休止の時間を設けるようにしましょう。
  • ・コンピュータやテレビの画面は眼より下方に置くようにしましょう。
  • ・コンタクトレンズの使用は必要最低限にしましょう。

□ 涙点プラグによる治療

涙が排出される涙点に非常に小さなプラグ(栓)を差し込むことで鼻に抜ける涙液の量を減らし、眼の表面に涙液を留めておく方法です。点眼、軟膏を使用しても改善しない場合に行われます。

※ドライアイは数日の間目薬を使用すれば完全に治るというものではありません。
生活習慣・環境を整えた上で、目薬や眼軟膏を上手に使って眼をうるおわせて症状を軽くしていくことが大切です。

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