あおぞら眼科ワンポイントレッスン|飛蚊症(ひぶんしょう)について

飛蚊症(ひぶんしょう) - 黒いものが飛んで見える

明るい所や白い壁、青い空を見つめた時、黒い点や虫の様なもの、糸くず状のものが見えることがあります。それは、視線を動かすとちょっと遅れて一緒に移動します。暗い所では気にならなくなりますが、明るいところで白い壁などを見ると目立ちます。これが『飛蚊症』です。

飛蚊症のメカニズム

眼球内は硝子体といって粘稠で透明な液体で満たされています。外から入ってきた光は角膜、水晶体と、この硝子体を通って網膜(カメラのフィルムにあたる部分)に達します。この時硝子体に〝浮遊物〟があると、明るいものを見た時その〝浮遊物〟が影となって網膜に映ります。これが『飛蚊症』として感じられるのです。『飛蚊症』のほとんどは生理的飛蚊症といって心配する必要のないものですが、まれに網膜剥離などの重大な病気が隠れていることがありますので、症状を初めて自覚したときや症状が悪化した場合は一度受診されることをお勧めします。

飛蚊症

生理的飛蚊症(後部硝子体剥離)

飛蚊症の原因の中で最も多いものです。眼底検査にて目の病気が見つからない場合の飛蚊症を「生理的」飛蚊症と読んでいます。硝子体と網膜は普通ぴったりとくっついていますが、加齢により硝子体が網膜から離れる(後部硝子体剥離)と、硝子体の混濁が網膜に影を作りやすくなります。この状態が生理的飛蚊症と呼ばれるものです。
また、完全に網膜と離れきっていない硝子体が網膜を引っ張ると、光が走ったように見えることもあります(光視症)。これらは主に加齢に伴う現象ですが、近視が強い場合等若い方でも自覚することがあります。
病気ではないので治療の必要はなく、治療のお薬もありません。
症状自体は大体半年くらいで気にならなくなることが多いようです。 飛蚊症の量が急に増える時や光視症があるときは、網膜剥離などの病気が隠れていることもありますので早めに診察を受けて下さい。

飛蚊症を自覚する病気

① 網膜裂孔・網膜剥離
後部硝子体剥離は40~50歳以上で生じることが多く前項で述べたようにそれ自体は加齢による生理的変化で問題はありません。しかし、硝子体と網膜の癒着が強い場所や網膜が薄い部分があると、後部硝子体剥離が起こる時にその部分が引っ張られて、網膜に亀裂(裂孔)ができることがあります。網膜に裂け目や穴(網膜裂孔)が生じると、網膜が剥がれてしまうこと(網膜剥離)があります。この場合レーザー治療や手術を必要とします。

② 硝子体出血
後部硝子体剥離に伴って網膜の血管が障害されて出血することがあります。また、糖尿病や高血圧により網膜の血管に異常をきたしていたり、眼を強く打撲した時などに硝子体の中に出血を起こすことがあります。この時の『飛蚊症』は突然起こります。出血の量によっては視力が低下することもあります。安静とともに、必要に応じて糖尿病や高血圧などのもとの病気の治療を行います。

③ ぶどう膜炎
硝子体に「炎症」による混濁が生じて『飛蚊症』を自覚することがあります。炎症を抑える治療が必要になります。

 

飛蚊症の時の検査

眼球内部を隅々まで観察できるようにするために瞳を開く目薬をつけます。
目薬をつけてから20分~30分程度で瞳が開いてきます。瞳が開いたら光を当てて眼球内部を見ます。これが眼底検査です。眩しい検査ですが、痛みや苦痛はありません。目薬をつけた後3~4時間は眩しくピントがあいにくい状態が続きます。細かいものを読んだり、書いたりしにくくなりますのでご了承下さい。自動車、オートバイ、自転車等の運転は控えてください。
眩しさは時間がたつにつれて自然にもとに戻りますが、まれに翌日も軽い眩しさが残ることがあります。